衆議院 厚生労働委員会 第10号
○日野委員 国民民主党の日野紗里亜です。 参考人の皆様、ありがとうございました。 私、介護、福祉の現場におりましたので、今現場で頑張る人たちの善意に寄りかかって、情熱を搾取して、そういった状況をよく分かっています。だから、本当は現場に寄り添った課題提起をたくさんさせていただきたいんですけれども、やはり、今の超高齢化社会を迎えるに当たって、どうこの介護提供体制を持続していくかということがすごく大事だと思っておりますので、対決より解決の精神で、今日は具体的な政策提案をさせていただきたいと思います。そこに対して、参考人の皆様から御意見をいただければと思っております。 今回の社会福祉改正法等にはいろいろな論点が含まれておりますが、私は、その中でも、やはり限られた財源そして人的資源をいかに有効活用し、日本の介護サービスを持続可能なものにしていくかという観点から、住宅型有料老人ホームの在り方、これは極めて重要な論点であると考えています。 現在の住宅型有料老人ホームは、比較的自立した生活を送ることができる高齢者の住まいや生活の場という当初の設立目的、これを大きく超えて、今は医療、介護依存度の高い方も入居されています。みとりをするホームも多く、実態としては施設としての役割を担って、地域の重要な介護インフラとなっております。近年では、住宅型有料老人ホームは増加しており、特にナーシングホームのような医療対応型は急増しております。 こうした状況の中、併設サービスによる出来高制で報酬を積み重ねていく構造となる現行制度においては、過剰サービスや囲い込みといった問題が生じやすく、また、事業者側にも請求事務やケアマネジメントの突合など、非常に複雑な事務負担が発生しています。 私は、この現行制度の枠組みの中で、部分的な対応を積み重ねるだけでは既に限界が来ているというふうに感じております。現行制度に規制を重ねても、悪質な事業者が制度の隙間をかいくぐり、そのたびに後追いで規制を重ねて対応するイタチごっことなってしまうことは、本日お越しくださった参考人の皆様、そして官僚の皆様もよく御存じであります。 現場では、善良な事業者ほどケアプランの枠を超えて必要な支援を無償で提供しているケースも少なくありません。そのため、悪質な事業者の存在で多くの介護現場に必要以上の負荷をかけることがないよう、規制強化と併せて、善良な事業者が持続的に運営できるための施策も同時に考えていく必要があると思います。 その一つの方向性として、今日、小島参考人も事前の資料にいただいておりますし、本日もおっしゃってくださいました。将来的には、現在の住宅型有料老人ホームが介護つきホーム等のような特定施設へ移行していくことが必要だというふうに私も思っています。特定施設となることで、入居者や御家族に対して、施設やサービス、ケアマネジメントの複雑な説明や契約を重ねるといった運用が整理され、何より、過剰請求の抑制や現場の事務負担の軽減にもつながり、さらに、出来高制と比べて給付費の動きが安定することで、財政の予見性、これも高まるなど、利用者、事業者、行政それぞれにメリットがあると思っています。 そこで、小島参考人、そして野口参考人にお伺いしたいと思います。 実際に現在の住宅型有料老人ホームが介護つきホームなどの特定施設へ移行しようとした場合、現場感覚ではどのようなハードルがあるのか、また、そのハードルをクリアするためにはどのような施策が求められるか、教えていただけますでしょうか。お願いします。